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在庫管理とは?目的や重要性、効率化のポイントを解説

在庫管理とは?目的や重要性、効率化のポイントを解説

店舗の経営において「在庫管理」は重要な業務です。欠品は機会損失につながりますが、過剰在庫には経営を圧迫する恐れがあります。では、適正在庫を維持し効率的な在庫管理を行うにはどうすればよいのでしょうか。在庫管理の重要性や目的、業務内容、効率的な在庫管理のポイントなどを解説します。

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目次

在庫管理とは?

在庫管理とは、企業内に存在する在庫商品そのものと、それに関わる情報を管理する業務を指します。具体的には、商品の棚卸し(在庫数を実際に確認する作業)を行い、適正な量と良好な状態が保てるように入荷や出荷をコントロールする仕事です。

ここでいう在庫とは、単に保管している商品のことではなく、のちに現金化される可能性がある棚卸資産を指します。

在庫管理の重要性

在庫管理は企業にとって経営を左右する重要な業務と言われます。なぜでしょうか?
在庫は、商品が売れることによって「現金化」されるのを待っている状態です。そして、過剰在庫があるということは、製造や仕入れのために支払ったコストを回収できていないということです。
在庫は企業の資産として数えられ、融資を受ける際の判断材料のひとつになります。そして、過剰在庫は資金繰りを圧迫します。売上が良くても、過剰在庫を抱えて経営難に陥る企業があるのはそのためです。
利益や事業の状態を的確に把握し、健全な会社経営を行うためには、正確な在庫管理が不可欠なのです。

在庫管理の目的

在庫管理の大きな目的は次の2つです。

「適正在庫」を維持する

在庫管理では、欠品を出さない範囲で最小限の在庫数を維持することが重要です。この在庫を「適正在庫」と呼びます。

必要以上の在庫を持ってしまうと、不良在庫として無駄なコストがかかってしまいます。逆に、在庫が不足していると機会損失がうまれる可能性があります。過剰な仕入れや在庫不足を防ぎ、必要なときに必要な量の在庫を供給できるよう、適正在庫を維持することが重要です。

在庫ロスをなくす

在庫から発生する損失を「在庫ロス」といい、次の3種類があります。

  • 機会ロス 在庫の欠品や不足による、販売機会の損失
  • 廃棄ロス 商品の保持期間が超過して、廃棄や値引き販売をせざるを得なくなったことによる損失。賞味期限や消費期限がある商品だけでなく、季節性のある商品、はやりすたりのある商品も廃棄ロスが起きやすい
  • 棚卸ロス 棚卸の際に、実際の在庫数と帳簿上の在庫数が合わずに出る損失。在庫管理の小さなミスによって起こることが多い

在庫管理では、在庫状況を正確に把握し、適正量と品質を維持することで、これらのロスの解消を目指します。

在庫管理の業務

次に、在庫管理で行う具体的な業務を紹介します。

入庫管理

入荷した商品と伝票を受け取り、検品、検収、入荷処理をして、新たな在庫として登録する作業です。

出庫管理

出荷する商品を検品後、伝票を添付して顧客に発送します。同時に、登録された在庫データの出庫処理をします。出庫管理には、発送前の梱包作業が含まれることもあります。

返品管理

顧客から返品があったときの管理です。返品の荷受け、検品、在庫システムへの登録、保管といった作業が必要になります。伝票や商品代金の処理も関係するため、通常の在庫管理とは分けて管理するのが一般的です。

ロケーション管理

ロケーション管理とは、在庫の保存場所の管理です。棚に番号やIDを付け、そこで何を保管しているのかをデータとして登録することで、何がどこにあるかが誰にでも分かるようになります。ロケーション管理には2種類の方法があります。

(1) 固定ロケーション

商品と保管場所を固定しておく在庫管理方法です。在庫切れになるとすぐに分かり、ピッキングミスを防止できるメリットがあります。しかし在庫がないときには無駄なスペースが出てしまいます。

(2) フリーロケーション

空いているスペースに在庫を置く管理方法です。入庫した時点で置き場が決まるため、スペースの無駄を出しません。しかし、情報の記録と共有が常にできていないと、在庫がどこにあるか分からなくなってしまいます。そのため、フリーロケーションではバーコードやICタグを使った管理が一般的です。

棚卸し

実際の在庫数は常に在庫データと合っていなければなりません。しかし日々の入庫・出庫によって、数値にずれが生じてしまうことがあります。そこで実在庫数と在庫データの整合性を定期的に確認するのが棚卸しです。
すべての在庫の数量を洗い出す棚卸しは、会計上、期末の資産を確定するために、最低でも年に1回は必ず行います。在庫管理を徹底するために、半期に1回、四半期に1回といった頻度で行う企業もあります。

在庫管理の方法

在庫管理を行うには、在庫管理システムを導入したり、エクセルで在庫管理表を使って管理をするなど、さまざまな方法があります。

エクセルでの管理

エクセルでマクロや関数、テンプレートを使って在庫管理表を作成する方法です。最大のメリットは、費用がかからない点です。また、エクセルは広く普及しているソフトであり多くの人が利用しているため、導入しやすく手軽に利用できる点も魅力でしょう。

一方、誰もが手軽に編集できることから、人的ミスも起こりやすいのがデメリットです。特に商品数が多く在庫の出し入れが頻繁にある場合は、全ての商品を正確に把握することが難しくなります。多くの在庫を抱える企業には向かない方法と言えるでしょう。

在庫管理システム

在庫管理システムとは、製品の在庫情報や入出庫情報を一元管理するシステムです。常に最新の在庫数を把握できるため余剰在庫を減らせること、ヒューマンエラーが防止できる点などが魅力です。

各地に多くの在庫を抱える企業などは、この在庫管理システムの導入が最も便利です。紙やエクセルでは扱いきれない膨大な数の在庫も、リアルタイムで正確に把握・管理することができます。デメリットとしては、慣れるまでに時間がかかる、システムの導入に初期投資がかかる点などが挙げられるでしょう。

近年では、インターネットを介して利用するクラウド型のシステムが主流となりつつあります。場所を問わず利用できる点、従来の在庫管理システムに比べて低価格で導入できることが多い点などから、多くの企業で導入が進んでいます。

 

このように、在庫管理の方法にはいろいろありますが、それぞれのメリット・デメリットをふまえて、自社に合っている方法がどれなのかを見極めることが大切です。

在庫管理を徹底するメリット

徹底した在庫管理をすることによって、次のようなメリットが見込めます。

キャッシュフローがスムーズになる

適正在庫を維持し、入荷した商品を短期間で安定的に出荷できれば、キャッシュフロー(お金の流れ)がスムーズになり、経営を安定させることができます。

商品の品質が安定する

商品の回転が良くなると、倉庫で長期間保管することによる経年劣化、ほこりや異物の混入といったトラブルが防げ、状態の良い商品を出荷できます。

生産性が向上する

在庫がいつも整理されていて、何がどこにいくつあるかを把握できていると、ピッキングや梱包がやりやすくなり、生産性が向上します。整理整頓によって倉庫にスペースができることもメリットのひとつです。

経費が削減できる

在庫を必要最低限に抑えられるため、倉庫代や保管にかかる人件費などのコストを下げることができます。

効率的な在庫管理のポイント

最後に、在庫管理を効率的に行うためのポイントを4点紹介します。

1. マニュアルを作る

在庫管理の方法が共有されていないと、保管場所が分からなくなる、在庫の数が合わなくなるといったトラブルが起こりやすくなります。誰が担当しても同じように在庫を扱えるように、入荷から商品発送までの作業を工程ごとにマニュアル化し、自己判断が必要な作業を減らしましょう。

2. 棚卸しは短期間で一斉に行う

正確な棚卸しのために重要なのは、短期間で一斉に行うことです。棚卸しに時間がかかると在庫が動いてしまい、数が合わないときの原因の追及が難しくなります。
また、期末の決算の棚卸しを容易にするためにも、在庫の実数と保管データ数が合っているか、日ごろから確認する習慣をつけておきましょう。

3. バーコードやICタグなどのツールを活用する

商品にバーコードやICタグを利用すると、入庫や出庫のデータ、在庫の期限に関する情報がリアルタイムで管理できるようになります。正確な在庫情報をもとに発注業務ができるほか、棚卸しの作業負荷も下がります。

4. 在庫管理システムを導入する

扱う商品の種類が増えると、手作業による在庫管理が難しくなります。そうしたときは、入庫から出庫までの管理を自動で行う在庫管理システムの導入を検討してみましょう。在庫管理システムを利用すると、在庫の正確な把握が簡単にでき、作業の効率化が図れます。

在庫管理を徹底して、ECサイトを大きく成長させよう

在庫管理は一見地味な作業に見えますが、ECサイトで利益を上げ、運営を軌道に乗せるために、とても重要な業務です。在庫管理によって適正在庫を維持して在庫ロスをなくせば、企業側にも顧客にもメリットがあります。手作業で正確に管理することが難しい場合は、バーコードやICタグを利用して効率化を図る、作業を自動化する在庫管理システムを導入するといった方法もあります。在庫管理を徹底して、ECサイトの成長へとつなげましょう。

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