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ECサイト構築の手順を4つの手法別に比較解説!費用感や選び方のポイントまで

ECサイト構築の手順を4つの手法別に比較解説!費用感や選び方のポイントまで

ECサイトの構築は自社にあった正しいやり方を選ぶことが重要です。
ECサイト構築の各サービスを比較して、制作に必要な費用や手順などそれぞれのポイントを紹介し、自社にあった構築方法の選び方について解説します。

目次

ECサイトの構築手順―はじめにすべきことと構築までの流れ

ECサイトを構築するにあたり、まず最初にどのようなサイトを作りたいかを明確にしておくことが大事です。構築するサイトのイメージが定まっていなければ、どういう構築手法が適しているかを判断することも出来ません。実際の細かな手順は構築方法によって異なってきますが、まず全てに共通する大まかな構築までの流れを念頭におきながら準備を進めましょう。

1. サイトのコンセプトや目的・目標を明確に定める
どのようなサイトを構築するか、作りたいサイトのビジョンを固めれば、おのずと必要なものが見えてきます。反対に、漠然としたイメージのまま始めてしまうと、手間や時間が無駄にかかるだけでなく、コンセプトやターゲットが曖昧な誰からも関心を引きにくいサイトが出来上がる可能性もあります。
そのサイトを作る理由や目的、具体的な売上目標や想定顧客層などを定め、構築に関わる担当者でサイトのイメージを共有しましょう。
2. サイトやシステムの要件定義をおこなう
構築するサイトのイメージが固まり、その内容で着手することが決まったら、設定した情報を元に必要な要件定義をおこないます。
目標やターゲット、何に予算と時間をかけるかの優先順位や、システムの選定基準、予算やスケジュール、コンテンツに応じたページの想定ボリュームなどを、具体的に文書化します。
3. 要件定義を元に構築方法を選ぶ
要件定義で構築するサイトの内容がより明確になったら、売上規模や予算、制作条件に合わせて、構築方法を選定します。
構築方法は大きく4種あり、それぞれの特徴を強みにした制作会社のサービスも多数提供されています。4つの構築方法については後ほど詳しく解説しますので、どの方法が適しているのか、メリットデメリットを理解した上で判断しましょう。
4. 制作会社に依頼、もしくは社内で構築
選定した構築方法にて制作会社へ依頼、もしくは自社での構築を開始します。

ECサイトの構築方法の種類とその特徴

ECサイトの構築方法は、先述の通り主に4つの手法に分けられます。ここではその手法、 「ASP」「オープンソース」「パッケージ」「フルスクラッチ」について詳しく解説していきます。
費用を抑えたい場合におすすめの構築方法は、ASPオープンソースです。ただ、ASPとオープンソースは費用を抑えてECサイトを構築することができる反面、自由自在にカスタマイズすることができません。カスタマイズすることを前提とする場合には、パッケージフルスクラッチで構築します

代表的な4つのECサイト構築方法とその特徴の比較表

上の図で費用感による棲み分けが明らかなように、何を重視するかによって、選ぶ構築方法は変わってきます。以下で詳しく見ていきましょう。

「ASP」は最も手軽に始められる

サービス例:Shopify、BASE、STORES など

ASPとはApplication Service Provider(アプリケーション・サービス・プロバイダ)の略で、業務用アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客に提供する事業者やサービスのことを指します。財務や会計、営業やマーケティングのツールとしてさまざまなASPがありますが、ECサイトにおいてもASPが存在します。
ASPを導入するとシステムの管理を委託できるので、ネットショップ側はあらかじめ構築されたECサイトを月額でレンタルするだけで済みます。ASPは機能に制限はあるものの、業務の負担を減らすことができ、初めてECサイトを構築する企業や、社内フローの変更が容易でASPを取り入れやすい中小企業などには最適です。

メリット
  • 初期費用・月額費用ともに低く設定されていて、手軽に始められる
  • あらかじめサイト運営に必要な機能がそろっているため、導入にかかる時間が短い
  • システムの管理や更新もASP側が行うため、常に最新の機能を利用できる
デメリット
  • 自社の業務フローに合わせたカスタマイズができない
  • 顧客情報はASP側で管理されるため、自社で抽出や保存ができない
  • デザインの自由度が低い

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図書印刷ではASPのEC構築にShopifyをおススメしています。詳しくはこちら。
Shopify(ショッピファイ)がECサイト構築に選ばれる理由とは?特長や事例を紹介

「オープンソース」はライセンス費用ゼロ

サービス例:EC-CUBE、Magento、WordPress など

オープンソースとは、インターネット上に無償公開されているソースコードをインストールすることでサイト構築する方法です。バグが出た場合は自社で対処しなければならないという欠点がある一方で、ライセンス費用なしでECサイトを構築できます。オープンソースを導入する場合、技術力さえあればある程度のカスタマイズを行うことができます。自社に開発部門があり、技術力に自信がある企業のECサイトに適しています。

メリット
  • 一から開発するよりも安くECサイトを構築できる
  • あらかじめ機能が実装されているため、開発工数を削減できる
  • ある程度カスタマイズしたECサイトをつくることができる
デメリット
  • バグなどが出た場合は自社で対処しなければならない
  • カスタマイズするには技術力が必要
  • サーバー費用や保守費用などが発生するため、月額費用はASPよりも高くなることが多い

「パッケージ」は柔軟なカスタマイズが可能

サービス例:ecbeing、コマース21、Orange EC など

パッケージとは、企業が販売しているECサイト構築用のパッケージソフトを基にECサイトを構築する方法です。パッケージを販売する企業が運営管理からメンテナンスまで行うため、技術力がなくてもECサイトを自社向けにカスタマイズすることができます。手厚いサポートを受けられる一方で費用がかかるため、年商1億円以上の中・大規模の企業に向いています。

メリット
  • カスタマイズの拡張性が高い
  • 開発からメンテナンスまでを委託できる
  • デザインに制限がない
デメリット
  • ライセンス費用やカスタマイズ費用などの初期費用が高額
  • 毎月の保守費用に加え、バージョンアップのたびに費用が発生する
  • 導入までに時間がかかる

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パッケージによるEC構築については、こちらにも詳しいコラムがあります。
ECパッケージとは?最適なパッケージの選び方とおすすめ3選比較

「フルスクラッチ」は自由自在に設計できる

フルスクラッチとは、既存のシステムやソフトウェアをまったく使用せず、ゼロからECサイトを立ち上げる方法です。デザインから設計まで一切の制限がなく、自社に合わせたECサイトを構築することができます。高額な初期費用が必要になるものの、資金力や技術力があり、自分たちですべてを把握して柔軟に運用していきたい企業に適しています。

メリット
  • 自社が必要とする要件を満たしたECサイトを構築できる
  • 自社開発のため、仕様変更や障害に早く対応できる
  • マーケティング部門と連携して日々検証を行い、売上増を目指すことができる
デメリット
  • 開発時に多額の費用が発生する
  • 自社で開発し運営するため、高い技術力や専門知識が必要
  • ECサイト構築までに時間がかかる

ECサイト構築方法の選び方・3つのポイント

ECサイト構築方法について大きく4つの方法を見てきました。では、自社にとって、どの方法が適しているのか?選び方のポイントを紹介します。

選び方のポイント3種のイメージ

ポイント1:カスタマイズが必要かどうか

デザインや決済システム、その他さまざまな部分を、自社の事業内容に合わせて自由自在にカスタマイズする必要があるかどうか。自社ECサイトのカスタマイズの必要性について、事前に検討しておくことが重要です。ASPやオープンソースでは、テンプレートやいくつかの仕様から選択することで、スピーディーで費用を抑えた構築ができる一方で、カスタマイズはしにくいといった特徴があるからです。

ポイント2:費用はどのくらいかかるのか

ECサイトを構築する上での重要なポイントの1つが費用です。通常、ECサイトを構築するためには初期費用とランニングコスト(月額費用や機能アップデート)が発生します。一般的な相場については冒頭の表をご参照ください。実際にECサイトを構築する際の目安としていただけます。

ポイント3:耐用年数はどのくらいか

ECサイトは、立ち上げたら完成というわけではなく、システムが古くなれば更新しなければなりません。次の開発のための費用や時間、技術力を確保できるかどうかも、ECサイトの構築方法を選ぶ際には欠かせないポイントです。

ECサイト公開までの主な手順(構築方法別)

構築方法が決まった後は、それぞれどんな手順で具体的に進めることになるのか、費用面で導入のハードルが低いASPとオープンソースをメインに、主な流れと注意点を確認します。

ASPの構築手順と注意点

asp_flow ①ASPの選定
ASPはサーバやカート・決済システムといった、ECサイトに必要なシステムが事前に揃えられているため、それらを手配する労力は省けますが、その分出来ることも限られてきます。構築後に細かな改修が出来ないことを後悔しないためにも、用意されているテンプレートやシステムを、そのまま加工せず納得して使用できると思えるサービスを慎重に選定しましょう。
②利用手続き
構築に利用するサービスが決まったら、申し込みをして利用契約を結びます。
③基本情報登録・システム設定
自社のアカウントが作成出来たら、サイト名や会社情報、URLなどショップの基本情報をまず最初に登録し、決済方法や手数料・配送料などの注文関連の設定を行います。冒頭でのEC構築手順で解説したサイトの要件定義といった事前準備がしっかりしていれば、主な設定についてはスムーズに進むはずです。
④デザインテンプレートの設定
⑤表示項目仕様の確認

ショッピングに必要となるシステムの設定を終え商品ページに表示する項目が確定したら、用意されているテンプレートからデザインを選びます。デザインによっては表示項目の文字数に制約を設けておかないと見栄えが悪くなるケースもあるため、理想的な表示パターンにおける文字数をこのタイミングでチェックしておくとよいでしょう。
⑥商品データ準備・登録作業
それらを念頭におきながら、ASPの仕様に沿って必要な商品データを準備します。商品登録作業は1点ずつ手作業ですることも可能ですが、点数が多い場合は負担が大きく入力ミスの心配もあります。仕様に合わせたCSVなどのデータをアップロードすることで、商品情報を一括登録できる機能も多くのサービスには備わっていますので、上手く活用しましょう。
また、商品名・金額といった、テキスト形式の情報だけでなく、ユーザの目を引くのに重要な商品画像の準備も必要になります。システム上登録可能なサイズや重さなどに制限があることが殆どですので、規定をよく確認した上で登録画像の加工を進めます。1つの商品に対し複数の画像を登録できる場合は、どういう商品かわかりやすいメインとなる基本画像の他に、角度を変えたものや特徴を拡大表示した写真など、購入を検討するユーザにより多くの情報を届けられるよう、積極的に数を増やすのがおすすめです。
⑦注文テスト
商品登録後は、購入システムが正常に稼働するか、テスト注文を必ず行います。カートシステムの動作確認だけでなく、購入フローにわかりにくさや問題がないかを実際にユーザ視点でチェックすることもできます。
⑧関連ページの作成
最後に、商品ページだけでなく、お知らせやプライバシーポリシーといった、ショッピングシステムとは別に必要となる関連ページを、要件定義をベースに適宜作成します。ASPの場合は最低限必要となるページがテンプレートとして用意されているので、多くは必要事項の簡単な入力で済ませられます。
⑨全ページの確認
要件定義通りに自社サイトに必要となるページを一通り完成させたら、公開前にASPのプレビュー機能にて全ページの表示確認を行いましょう。システム関連はASPで用意されたもので問題がなくても、表示文言に些細な入力ミスなどがあると、サイトのクオリティや信用度が一気に下がってしまいます。担当者任せにせず、なるべく多くの関係者を動員し、デバイスや回線等、異なる環境での表示をチェックすることが大事です。
⑩公開
入念なチェックを終えたら、「公開」ボタンを押して公開します。

オープンソースの構築手順と注意点

ASPの構築手順や注意点を細かく追ってみましたが、オープンソースの場合はどのような違いが出てくるのか見ていきましょう。
opensource_flow ①オープンソース(使用プラグイン)の選定
オープンソースは前述の通り、ASPに比べカスタマイズの自由度はありますが高い技術が必要になります。日本国内で構築する場合は、「EC-CUBE」「Magento」「WordPress」の中から選定するとよいでしょう。利用者の多いものほど開発コミュニティなどの規模が大きく活発なので、必要となる情報を手に入れやすくなるためです。どんなプラグイン(機能拡張ソフト)があるのか、サイトに実装したい機能についても考慮に入れておきましょう。
②サーバ・ドメインの手配
③インストール、システム・プラグイン設定

構築に採用するものが決まったら、商品点数などを考慮したサイト規模や予算に合ったサーバを用意し、オープンソースをインストールして設定を行います。オープンソースでは無料の様々な機能が用意されていますが、サーバやドメインは自己手配が必要になり当然それぞれ利用料がかかるので注意しましょう。
ECサイトで必要になる基本的なシステムについてはプラグインを活用できます。プラグインは無償のものから有償のものまで多数公開されていますので、レビューなどを参考に導入を検討しましょう。コードのインストールやプラグインの導入には独自の知識が必要になりますが、何かに躓いた際はコミュニティなどで公開されている情報を上手く利用するとよいでしょう。
④デザインテンプレート選定・設定・加工
デザインにはフリーのテンプレートが利用可能で、利用者の多いオープンソースほどクオリティの高い多様なデザインが提供されています。ただ、不特定多数に無償提供されているテンプレートをそのまま商用利用するケースは少なく、カスタマイズするためにはHTMLやCSSといったコーディングの技術が必要になります。
⑤表示項目仕様の確認~ ⑩公開
ショッピングに利用するプラグインの設定・デザインテンプレートの適用が終わったら、後はASPと同様の流れとなり、システムの仕様に沿った商品データを準備し、登録作業を進めます。その後実際にテスト注文を行い、動作や表示に問題がないかを確認をします。
オープンソースではASPのようにサービスと連携した専用のシステムが用意されているわけではないため、決済関係はより入念にチェックを重ねることが重要になります。フリーのコードを利用しているだけに、オープンソースはセキュリティ面の脆弱性が指摘されがちです。ECサイトでは個人情報を取り扱うことになるので、特にセキュリティ強化は慎重に行う必要があります。セキュリティ対策用のプラグインや外部サービスを活用するのもよいでしょう。セキュリティ面が問題になることが多いだけに利用者の関心も高いので、サイト公開後も対象コードのセキュリティ情報には常にアンテナを張っておくことが大切です。こういった保守管理的な負荷も、ASPとの違いと言えます。

パッケージ・フルスクラッチの構築手順と注意点

ASP・オープンソースと比べると、パッケージ・フルスクラッチの場合はサイトの規模や費用感が大きく異なってきます。その分カスタマイズ性も高く、やりたいことも細かく理想通りに実現できるでしょう。ただ、このレベルになると自社での構築は難しく、専門の制作会社へ発注することになります。制限がないだけに、希望を盛り込めば盛り込むほど制作費も膨れ上がりがちです。
この2つの手法を選択する場合は、まず制作会社に正しく要望を伝え、どういった作業にどれだけの費用がかかるのか把握するためにも、担当者間で納得のいく要件定義を作り上げましょう。それを元に、制作会社はシステム設計書を作成し、設計に問題がなければ実際の開発に入ります。
制作会社の力を借りる場合は、経験値の高い対応力や専門的な知識と技術を得られますが、アウトソーシングとなるだけに制作状況を把握しにくくなる恐れもあります。実際の作業にどれだけの日数がかかるのかを事前に確認し、公開目標に無理のないスケジュールを立てて、制作工程を管理できるようにしましょう。高額な制作費を支払っているからと制作会社に丸投げをしていては、何か問題が起きた際原因がどこにあるのか判断することが難しくなります。

ECシステムを乗り換えたい場合(リプレイス)

ここまで新しくECサイトを構築する想定にて手順を見てきましたが、既に運用しているECサイトに何らかの課題を抱えており、別のシステムで再構築したいというケースもあるでしょう。
その場合も新規構築と同様の流れで対応していくことになりますが、仕様に沿って商品情報を新しく作り上げるのとは異なり、既に出来上がっている商品データベースを異なる仕様のシステムへ移行するというハードルが待ち構えています。当然新しいシステムに合わせたデータ加工作業が発生しますので、商品点数によってはその負荷について十分理解した上で検討しましょう。データ自体は揃っていると言ってもそのまま使えるわけではありません。
どういった問題をどのように解決するための移設なのか、リプレイス構築の場合も再度要件定義やシステムの選定をしっかりと行うことが重要です。将来を見据えた長期的ビジョンに基づいたサイトを構築すれば、幾度もリプレイスする負荷を避けることにもつながります。
また、リプレイスにより基幹システムが変更になった場合、構築・管理側の問題だけではなく、ユーザ側でもそれまでのIDが使えなくなるなどの影響が出てしまう場合があることも留意しておきましょう。

ECサイトの目的に適した手法で構築しよう

ECサイトを構築するには、それぞれの方式の違いを理解した上で目指すサイトを実現させるための優先事項を決め、どれが適しているか選択する必要があります。費用を抑えて短期間で構築したいのか、カスタマイズの柔軟性を重視して自社の業務内容に合わせたいのか…自社の課題や目的を明確にして、最適な方法でECサイトを構築しましょう。

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