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F2転換とは?その重要性と転換率の計算方法を解説

F2転換とは?その重要性と転換率の計算方法を解説

ECサイトで継続的に収益率を上げるには、リピーターを増やすことも大切です。なかでもF2転換と呼ばれる、初回購入から2回目のリピートにつなげる施策は重視されています。ECサイトの収益改善を目指す人に向けて、F2転換の重要性と、改善施策について解説します。

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目次

F2転換とは?転換率の算出方法

F2転換とは、初回購入をした顧客が2回目のリピート購入をすることです。FはFrequency(頻度)のFで、3回目のリピート購入ならF3、4回目ならF4となります。
初回購入からF2転換に結びついた割合をF2転換率(リピーター率)と言います。マーケティング施策を実施したときの効果測定や、商品に対する顧客の満足度を知るときに役立ちます。F2転換率を算出するのは次の式を使います。
F2転換率(%)= 2回目のリピート購入をした顧客数 ÷ 初回購入顧客数 × 100 例えば、初回購入顧客数3,000人のうち2回目購入が600人の場合、F2転換率は20%となります。

F2転換がECの収益改善に効く理由

なぜF2転換が収益改善策として重視されるのでしょうか。主に次のような理由があります。

新規よりもリピーターの方が広告費を下げられる

EC運営において一般に言われるのは、新規顧客の獲得には既存顧客の5倍のコストがかかる(1:5の法則)といわれます。これは新規顧客を獲得するためには、まず商品やサービスを認知してもらうために、広告費や販促費が多くかかるためです。一方、F2転換では、すでに一度自社商品やサービスを利用した人を対象にした施策となるため、新規顧客獲得よりも低コストの施策で効果が見込めます。 1:5の法則イメージ

リピーターのなかでもF2転換はLTV全体に影響がある

新規顧客の獲得に力を入れていても、F2転換の施策が十分でない場合、利益率は上がりにくくなります。リピート購入を増やせば増やすほど、仮に新規顧客を獲得できなくても優良顧客のLTV(ライフタイムバリュー)が高くなるため利益率が上がるのです。
また、多くのECのケースではF2転換率が最も低く、2回目の購入につなげるには、いろいろな施策が必要ですが、3回目、4回目というサイクルに入った優良顧客は、あまり施策を講じなくても離脱しにくい傾向にあり、広告費や販促費もおさえることができます。
そのためリピーターのなかでもF2転換がLTV全体に影響を与えます。

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リピーター獲得の重要性とその方法については、こちらのコラムをご覧ください。
リピーター獲得の重要性とは?ECサイト5つの施策
LTVについての詳細は、こちらのコラムをご覧ください。
LTVとは?意味や重要な理由、計算方法を解説

F2転換に結びつかない原因

F2転換によりLTVを上げることが利益率の改善に欠かせないことが分かりましたが、初回購入後の離脱が多くF2転換に結びつかない場合、主に次の2つの原因が考えられます。

商品購入後のフォローが不十分である

購入後のフォローがしっかりしていないことから、2回目の購入につながっていない可能性があります。販売は、商品が配達されて終わりではありません。購入のお礼、商品の使い方、今後のアイデアなど、顧客の気持ちに寄り添ったコミュニケーションをメールやDMなどの適切な媒体を使いタイミング良く取ることで、顧客との信頼関係を築きましょう。
商品の品質やECサイトとのギャップ、商品購入後のフォロー不足など、F2転換に結びつかない原因の根源は、顧客満足度にあるとも言えます。顧客満足度が上がればF2転換やその後のリピート購入が増え、LTVが上がり利益率が改善されるという、重要でありながらシンプルな仕組みです。そして顧客満足度を上げるために大切なのがCRMです。

ECサイト(広告)と商品にギャップがある

商品そのものが顧客の期待に応えられていない可能性があります。その原因としてよくあるのが、ECサイトの表示内容(広告)と手元に届いた実際の商品とのギャップです。販促を考えるあまり、誇大広告になっていないでしょうか? ECサイトの商品写真と実際の商品の印象が違っていないか、適切な商品説明やキャッチフレーズがついているか見直しましょう。また、商品の品質に問題がないか、顧客のフィードバック(アンケート結果や問い合わせ)を注意深く見直すことも大切です。
ECサイトの良さで初回購入が伸びても、2回目の購入につながらなければ収益率が上がらず、企業の評判も下がってしまいます。

CRMに取り組んでF2転換率を上げる

CRM(顧客関係管理)の目的とは、顧客との良好な関係を構築し、それを維持するために、顧客一人ひとりの情報を管理することです。そして顧客情報を分析することで、顧客の要望に応えることや、顧客の気持ちに寄り添ったマーケティング施策を考えることができ、最終的にLTVを向上させることにつながります。
また、コミュニケーションプランの設定やECサイトの改善など、CRMに取り組むことでF2転換率を向上させることが可能です。

顧客データから初回購入者(F1)の情報を抽出

顧客データをグループ分けすることで、各グループの性質に合ったマーケティング戦略を立てることができます。顧客の中でも初回購入者にリピート購入を働きかける活動は効果が大きいので、優先的に取り組むといいでしょう。
カートシステムによっては購入データから受注日は抽出できても、初回購入日は抽出できないことがあります。2回目購入された方や、何度も購入してくれる方に対しては、初回購入者と同じメッセージを送るのは避けたいので、システム的に情報を切り分けられるMA/CRMツールを活用することがあります。

コミュニケーションプランの設定

顧客データからターゲットの設定をしたら、どのようなコミュニケーションを取るかコミュニケーションプランを設定します。具体的にはメール、DM、SNSなど、どのような媒体を使うか。また、コミュニケーションの内容とタイミング、頻度などを設定します。
メッセージの内容、タイミング、頻度は、購入後の顧客の心理状態を配慮しながら設計します。例えば、商品を購入した直後であれば、商品を使っている最中であることが想像できます。この時点では、再購入を促すのではなく、商品を効果的に使ってもらうために、使い方や、活用方法などを案内します。
コミュニケーションプランは、うまくいっているかKPIを設定して判断しましょう。例えば「メールの開封率」や「F2専用LPへの訪問者数」といった指標になります。

顧客にあわせたページ制作

CRMを使って顧客情報を分析することで、ECサイトのターゲットが明確になり、ニーズに合ったサポートやアプローチが行えます。例えば初回購入者に2回目の購入をオファーする場合では、継続特典を訴求して、2回目の購入をお願いするページを用意してもいいでしょう。また、「まずは試してみませんか」など、はじめての購入をお願いするようなメッセージは不要になります。CRMはじめてパッケージ

ECサイト運営者が、まずCRMに投資するべき理由

ECサイト運営者は、売上が伸びてきたのに利益率が上がらないと悩んでいても「CRMにお金をかけるのはまだ早い」とCRMの導入をためらってしまう場合があります。しかし、それは逆です。ECサイト運営を軌道に乗せるためには、一度でも購入してくれた顧客と信頼関係を築くことが必要なのです。
単価の安い商品や、新規顧客の獲得が大変な自社ECでは、顧客の継続を想定した収益を計画しないと、利益を確保することが難しくなることがあります。
そして、顧客関係管理は、ECサイトの成長段階から築くことが大切です。

積極的な新規顧客獲得につながる

CRM施策を実施してLTVが大きくなれば、新規顧客の獲得CPAも、LTVを見越した設計をすることが可能になります。目標CPAが高ければ、より積極的な顧客獲得に取り組めるようになります。

顧客の定着には時間がかかる

顧客は購入回数が増えていくほど、定着率が上がっていきます。CRMへの取り組みを始めても、顧客が定着する期間まで数値を追っていかないと、LTVへの効果は見えてきません。
最初から顧客への最適なCRMプランを組み立てられるとは限らず、データを参照しながらPDCAを回していくことになります。
早めにCRMに取り組むことで、離脱してしまう新規顧客を最小限にとどめておくことにつながります。

F2転換はECサイトの収益改善とLTVの向上に最適な施策

ECサイトで収益率を上げるには、リピーターを増やすことが大切です。特に初回購入後の離脱が最も多いことから、F2転換率を上げることがリピーターを増やす近道と言えます。そしてF2転換率が上がれば、将来的にはECサイトのLTVを高めることにもつながります。
初回購入後の顧客に2度目の購入を促すという明確な目標があるF2転換は、取り組みやすい施策でもあります。顧客の気持ちを想像し、初回購入者へ感謝の気持ちを伝える、あるいは商品の使い方を提案するメールから顧客との信頼関係を築くためのコミュニケーションを始めてみてはいかがでしょうか。

図書印刷では、ECサイトのプランニングから構築、開発、運用まで、さまざまなデジタルマーケティング施策をお手伝いします。どのようなお悩みでもまずはご相談ください。 お問い合わせはこちら

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